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不動産/借地借家/マンション賃貸トラブル相談|多湖・岩田・田村法律事務所
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事務所紹介弁護士紹介取扱業務ご依頼方法と費用不動産相談
取扱業務の概要

 <各業務の処理手順 *一部>
 不動産登記手続
 建物明渡強制執行手続
 会社倒産手続(通常清算)
 会社倒産手続(法人破産)
 会社代表者個人の自己破産手続
 商標出願・登録手続
 逮捕・勾留後の刑事弁護手続
 在留特別許可手続


 建物明渡強制執行手続
*以下は,あくまで,典型的な事例を元に一般的な解決手順・費用を簡略的に紹介したものです。個々の事案に応じて,処理手順・費用も異なる場合がありますので,当該事件の解決にとっていかなる方法が最も相応しいかについては,その都度,弁護士にご相談下さい。
裁判所【典型事例】
X(依頼者)が自己の所有するワンルームマンション301号室(専有面積:20平米 / 固定資産評価額:1000万円)を家賃月10万円でYに賃貸したが,Yが半年以上家賃を滞納しているので,賃貸借契約解除の上,Yを301号室から退去させ部屋の明渡しをさせたいというケース。

建物明渡強制執行の基本的な流れ

<1>
【解除通知】
まず,Xは,Yに対し,滞納家賃の支払を請求すると同時に,相当期間内に支払わないときは(相当期間が経過した時点で)賃貸借契約を解除する旨の通知(通常は内容証明郵便)を送付します。これにより,相当期間内にYから賃料の支払がないときは賃貸借契約は解除されます(なお,賃貸借契約は売買契約と違い,一定期間契約関係が持続することを前提とする「継続的契約」としての特殊性があるため,1〜2か月程度の家賃滞納では,契約解除は原則として認められません)。
<2>
【訴訟提起】
次に,Xは,管轄裁判所においてY対し「建物明渡請求訴訟」を提起します。この場合,滞納賃料の請求,遅延損害金の請求,契約解除以後の賃料相当損害金の請求も併せて訴訟提起するのが通常です。なお,建物明渡請求訴訟の貼用印紙代(訴訟提起時に訴状に添付して裁判所に納める税金)は,その建物(マンション)の固定資産評価額によって決まります。
<3>
【勝訴判決】
裁判の結果,Xが勝訴すれば,裁判所からYに対して,「被告(Y)は,原告(X)に対し,建物(301号室)を明け渡せ」という判決が下ります。
<4>
【強制執行申立】
勝訴判決後もYがマンションから退去せず居座った場合,前記勝訴判決がYに送達されたことを証明する「送達証明書」と,「執行文」の付与を受け,当該不動産の管轄裁判所執行担当部(執行係)に対し,「建物明渡執行」の申し立てを行います。なお,執行申立時に裁判所に納める費用(予納金)は,裁判所によって若干異なりますが,概ね6万5000円〜7万円程度です。
<5>
【催告】
<4>で行った執行申立後,概ね2週間以内(民事執行規則154条の3)の日に,裁判所の執行官が現地(301号室)に行き,現況確認後,明渡期限等を定めた「公示書」を室内に掲示します(これとは別に「催告書」すなわち,Yが任意に退去するよう促す警告書をYに差し置きます)。
<6>
【断行】
<5>の催告日から,概ね2〜4週間後(原則として民事執行法168条の2兇猟蠅瓩1か月以内の日),執行官はもう一度現地(301号室)に行きます。当日は,家財道具等の室内残置物(「目的外動産」といいます)を,事前に手配した専門業者(執行補助者)が段ボールにまとめて搬出し,倉庫に保管します。この時の業者の費用や倉庫代(保管費用)は,最終的には,「執行費用」としてYに請求できるとはいえ(民事執行法42条),一旦はXにおいて全額負担しなければなりません(部屋の広さや家財道具の分量によっては,この費用だけで100万円を超えることもありますので注意が必要です)。もっとも,事前もしくは事後に執行官宛に「現場保管の上申書」を提出すれば,現地(301号室内)で家財道具を保管することができることもあります(その場合には搬出費用や保管費用はかかりません)。 なお,断行日に合わせて鍵業者を手配しておき,その場で部屋の鍵も交換してしまうのが通常です。執行官には「立会人」が同行しますが,執行官及び立会人の出張費・交通費等は,<4>で納めた費用(予納金)の中から充当されます。
<7>
【明渡完了】
<6>の後,執行官は,残置物品あるいは倉庫に保管していた物品(目的外動産)の時価を査定し,(第三者の買い取り手がいない限り)原則としてこれをX自身が全て買い取ることになります(もっとも,査定価格は,よほど高価な美術品等がない限り数千円〜数万円程度のケースがほとんどですので,それほど心配する必要はありません)。買い取り後は,Xは,これを転売したり廃棄するなどして自由に処分することが可能となり,これにより301号室は晴れて空の状態となり,明け渡しは完了します。なお,執行目的建物の現況によっては(例えば,居住者が1年近く行方不明で,この間室内に立ち入った形跡がない場合など)執行官の判断により,<5>の催告の際に(あるいは催告をせずに)<6>の断行を同時に行ってしまうこともあります。
*執行の手順は各裁判所あるいは各執行官によって,また現場の状況によって大きく異なる場合があります。



【当事務所にご依頼の場合の概算費用】 *平成26年4月現在
合計136万7450円(+税)〜
< 内 訳 >
弁護士費用事件着手時:35万円(+税)〜
訴訟提起時:+20万円(+税)〜
強制執行着手時:+10万円(+税)〜
明渡完了時:+35万円(+税)〜
訴訟提起時印紙代1万8000円
訴訟提起時郵券代6000円
執行文取得時印紙代300円
送達証明書取得時印紙代150円
強制執行申立時予納金6万5000円(内訳:執行官手数料+立会費用+交通費+書記料+郵便代)
催告時執行補助者日当1万8000円
断行時執行補助者日当3万円
断行時作業料23万円(内訳:運搬費用2万5000円+梱包資材費5000円+廃棄処分費10万円+作業員人件費10万円)
【解 説】 *主に東京地裁の運用に基づきます。
<1> 強制執行のためには,「債務名義」「執行文」「送達証明書」の3点が必要となります。このうち「債務名義」の典型は「判決」ですので,まずは判決を取得するために訴訟提起します。
<2> 訴訟提起時に裁判所に納める印紙代(税金)の金額は,請求金額により異なります(例えば,100万円の損害賠償請求では1万円,1000万円の損害賠償請求では5万円になります)。
建物明渡請求の場合は,その建物の固定資産評価額の4分の1を訴額(請求金額)と擬制しますので,固定資産評価額が1000万円の場合,250万円が請求額となりますので,これに対応する印紙代は1万8000円となります。
なお,固定資産評価証明書はその建物の所在する市区町村の役所で交付してもらえます。また,固定資産評価のない建物の場合(例えば学校法人や宗教法人が所有する建物などで,税法上課税対象とされていないもの)は,「各市区町村の定める1平方メートルあたりの課税標準価額認定基準額×平米数×築年数による経年減価補正率×0.5」により請求金額を算出します。
<3> 「債務名義」(判決)取得後,「執行文」「送達証明書」を取得し,これら3点を裁判所(不動産の管轄裁判所の執行官)に提出して建物明渡強制執行を申し立てます。強制執行申立時には,執行官の手数料や交通費等の見込額(執行官予納金)をあらかじめ裁判所に納めなければなりません。交通費等は,執行対象の建物の場所によって大きく異なりますが,執行完了後,余ったお金は還付されます。
執行官予納金の金額は裁判所によって多少異なりますが,概ね6万5000円〜7万円程度です(東京地裁の場合は6万5000円,横浜地裁の場合は7万円)。
<4> 強制執行申立後,執行官が現地へ行き,現況確認のあと,明渡期限や占有移転禁止等を定めた「公示書」を建物内に掲示し,債務者には「催告書」を差し置きます(この手続を「催告」といいます)。
このとき,通常は申立人側で,「執行補助者」を用意します。「執行補助者」とは,建物内の残置物等をどのような方法で搬出・保管・売却するのが適切かを判断し,執行(断行)にかかる概ねの時間,運搬費用,残置動産の時価等を見積もる業者のことです。執行補助者は必ず手配しておかなければならないわけではありませんが,断行をスムーズに行なうために,用意しておくほうが無難です。執行補助者の日当は業者によっても異なりますが,当事務所で過去に手配した執行補助業者の場合,日当は1万8000円程度です。
なお,建物の現況によっては,執行官の判断で「催告」を省き,即時断行できる場合もありますが,東京地裁の場合は,催告を省くことはほとんどないようです。催告自体はだいたい15分程度で終了します。
<5> 催告後,借主が催告期間内(概ね2週間以内)に任意に建物を明け渡さない場合,執行官が再度現地へ行き,建物内の残置物を搬出します(この手続を「断行」といいます)。このときも,通常は申立人側で,「執行補助者」を用意し,残置物件のリストの作成等をしてもらいます。また,搬出に必要な作業員は執行補助者が手配してくれます。
<6> 断行時作業料は建物の広さや,残置物の種類・分量等により大きく異なりますが,当事務所で過去に扱った案件に照らすと,概ね20平米のワンルームマンションの場合,20万〜25万円くらいが相場です。断行(作業時間)は1〜2時間くらいです。
但し,残置物の中に高価品がある場合,即日売却・処分はできず,一定期間トランクルーム等に保管しなければならないことがあるため,別途保管料(トランクルーム代)として1万5000円〜2万円くらいかかります(もっとも,強制執行の対象となるような建物内に高価品が残置されていることは,あまりありません)。
また,合鍵がない場合,建物内に立ち入るため別途鍵業者を手配しておく必要があります(鍵の形状等によって異なりますが,鍵業者の費用は概ね1〜2万円程度です)。

⇒さらに詳しく知りたい方は『現場を経験して初めて分かった 建物明渡強制執行のポイント』<株式会社レガシィ 2014年3月>(著者:多湖章弁護士)もご参照願います。


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